20代2000万セミリタイア(予定)のブログ

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セミリタイア圏内に入ってきたけど、どうしようか迷い中

一万時間の法則…? それプロなら小学生で終わる練習量…って話

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一万時間の法則は、底辺層に希望を持たせる嘘

一万時間の法則。という言葉があります。
「一万時間練習すれば、大体の人はトッププロになれる」といういかにも残念な人たちが好きそうな法則だとか。

私はその原著を読んだことがないので、実際のところどういう過程でこの理論が導かれて、著者自身がどういう結論を述べているのかはわかりません。
しかし、「一万時間の法則」で書かれているネット記事などを見る限り、世間一般では「一万時間やれば、誰でもプロになれる!」と思っている人が非常に多いみたいです。

 

でもこれ……ちょっとでも努力した経験のある方ならわかりますが、普通に嘘です。

 

そしてその嘘の質は、私の書いたこの記事「なぜインフルエンサーは底辺層に優しいの? お金のためだよって話」でも言及していた「底辺というボリューム層に向けた、コンテンツを売るための嘘」

と言ってもいいでしょう。今日はそんな話です。

 

 

一万時間練習……? いやいや、プロを甘く見すぎでしょ…

「一万時間の法則」と検索してみるとわかるのですが、大体のサイトには毎日3時間練習しても10年もかかるんだよ!! これだけ努力しないと一流になれないなんてすごいですよね!!! と書かれています。

 

…………もうこの時点でその人がどの程度の人間かよくわかる。

 

あのですね……1日3時間なんてマジで大したことないんです。本当にトッププロの人に「昔から毎日3時間も練習やってたんですか!?」なんて言ったら鼻で笑われます……。

例えばピアノやバイオリンで本当にプロになろうとしている人は、子供の頃から朝から晩まで練習漬けです。時にはその練習は学校より優先されます。

普通に学校へ行きながらコンクールで入賞できたらいいなー……レベルの小学生で、平日3時間なんてざらに聞きます。それこそ本当にトップを目指す子は倍くらいはやっていてもおかしくありません。

つまり、彼らにとっての一万時間なんていうのは、就学前から始まり下手したら小中学校あたりで終える程度の練習量でしかないのです。

努力のできない凡人はそれが理解できないので「すごい、俺も一万時間やればプロになれるのか!?」と勘違いして本を買いまくり、印税で著者もウキウキだったことでしょう。

 

そもそも一万時間の根拠はなんなのか?

しかし、どうしてこんなバカげた理論が発表されているのかは、ちょっと謎ですよね。最初にも述べた通り私は原著には当たっていないので、ここからはあくまでネット情報からの推察です。

 

そもそも一万時間の根拠は
バイオリンのトップレベルの学生や一般の音大生たちに聞き取り調査をしたところ、彼らは18歳までに7000時間と5000時間練習していた。トップレベルのほうが練習量が多い!! 10000時間やればトップレベルになるんだ!

 

ということらしいです。ですが先にも言ったように、バイオリンのトップ層が18歳までに一万時間の練習をしてないなんてことは絶対にありえません。

そこで推察されるのは、ここで彼らが回答した「練習時間」というのは純粋なレッスン時間だけだったのでは? ということです。毎日2時間程度。休みの日もあるレッスンを18歳まで10数年続けてきました。という意味であれば、7000時間というのもなんとなく計算が合ってきます。

このアンケートがどのような聞き方をされたのかはわかりませんが、例えば「子供の頃からのレッスン時間の合計は?」と書かれていたとしたら、個人練習の時間は含めなかったとしても不思議ではありませんよね。

 

そう考えると一万時間の法則は
「きちんとした師匠の下で一万時間教育を受け、かつ個人の練習を必要水準やればトッププロになれる」
という意味になります。もちろんこれは私の推察に過ぎませんが、もしこれが正しかった場合、一万時間の法則は全く違う意味になりますね。


ていうか自分も一万時間くらいやってるんだよなあ……

このように私が一万時間の法則を否定する根拠はもう一つあります。それは、自分自身がすでに一万時間くらい練習している分野がある。ということです。

その分野とは、「絵」です。

絵の経験0から、絵がメインの仕事を始めて4年くらい経っていますが、その間は365日の平均で見ても毎日12時間は仕事をしていました。もちろん色々やることはあるので、絵だけがすべてではありませんが、それでも8時間くらいは絵の作業がメインです。そう考えると、多少誤差があったとしても一万時間はオーバーしていますね。

 

もちろん練習の質がどうこうという議論はありますが、私の絵のレベルは謙遜とかでなく
「ちょっとうまい高校生レベル」
と言ったところです。このちょっとうまいは、「学校で数人いるレベル」のちょっとうまいです。全国コンクールに出れるとか、そんな話ではまるでありません。

もう、一万時間程度だと質がどうこうって話じゃないんですよね……。ですから、一万時間の法則を真面目に信じて頑張ってる人には申し訳ないんですが、

それを信じられる程度の努力しかしてないなら、その時点で終わってる。

と教えてあげたいです。


まとめ

では軽く今回のまとめ。ずばり、

トッププロにとっては一万時間とか子供の頃に終わらせる程度の努力量。凡人に希望を持たせて本を買わせるための根拠のないキャッチコピーだよ。

というお話でした。

 

一万時間……まあ、がんばらないよりはいいですよね……