20代2000万セミリタイア(予定)のブログ

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セミリタイア圏内に入ってきたけど、どうしようか迷い中

ボーナスって「ご褒美」じゃなく「人質」じゃない? って話

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日本のボーナス制度って意味が分からん

おそらくサラリーマンのほとんどが楽しみにしているもの。それが夏冬のボーナス。
世のサラリーマンの方々はこれがもらえる夏冬の時期になるとウキウキしだして、旅行の計画を立てたり欲しいものを考えたりするらしいですが、私はこのボーナス制度が常々疑問でした。

 

なぜかというと
「ボーナスって結局年収の切り売りでしょ……?」
と思っていたから。

 

つまり、経営者が「勤続〇年の社員は年収500万円」と設定したら、基本給を30万円にして、年間360万円。残りの140万円はボーナス(夏冬70万ずつ)。という形で最初から既定路線に乗っていると考えていたからです。

だから、
「どうせ大して変わらないんなら最初から500万円を12で割った額寄こせや……。ボーナスなんて意味ないじゃん」
と思っていました。

 

 

ボーナスってなんの意味があるの……?

しかしネットにはボーナスについてこんな意見もあります。

「ボーナスは各人の頑張りによって変動するので、社員のモチベーションを保つ効果がある」

確かに個人の頑張りで、ボーナスに劇的な変化があるなら、基本給+ボーナスで構成される年収の上がり具合は青天井になるので、モチベーションアップにも一定の効果が期待できます。実際証券マンや、外資系企業なんかでは成果報酬によるものすごい額のボーナスの話をよく聞きますね。

 

しかし、例えば結果が数字で表れにくい事務員さんは、ボーナスに大きな社内格差が生まれるのでしょうか?


あるいは一般企業の成果の出ている営業マンとそうでない営業マンのボーナス格差って、何百万円も違ったりするのでしょうか。

 

このように多くの日本企業やその職種では、頑張っていようとそうでなかろうと、ボーナス格差は微々たるもので、少なくともその違いは、頑張りによって生活が一変する! というレベルのものではないように思います。

 

ボーナス制度を採用するのは会社にとって得だから?

では、なぜ会社はボーナス制度を採用するのでしょうか。私はこれについて
「払わなくていいパターンが多く存在する」からだと考えています。

 

例えば年収480万円が既定路線だとして、ボーナスなしにした場合はひと月当たり40万円の月給を出さなければいけません。

しかし、これを30万円に落として年間で360万円を支給。ボーナスを夏冬で60万ずつ出す(合計120万円)。という形式にします。

 

(↓難しかったら赤字まで飛ばしてどうぞ)

 

すると、例えば6か月後ボーナス月で社員が辞めた場合

ボーナスあり 月給30万円×6+60万=240万
ボーナスなし    月給40万円×6=240万

と得られるお金は同じですが、ボーナス月以外で辞めた場合はどうでしょうか。


ボーナス月の前(5か月)で辞めた場合

ボーナスあり    月給30万円×5=150万
ボーナスなし    月給40万円×5=200万


ボーナス月の後(7か月)で辞めた場合

ボーナスあり    月給30万円×7+60万=270万
ボーナスなし    月給40万円×7=280万


という形になり、いずれの場合も会社が得をしています。
つまり固定された年収をボーナスありで支給する場合、会社がうまく調整すれば、ボーナス月以外で辞められた場合は会社にとっては得になる。という状況を作り出せます。

 

ボーナスは「降って湧くお小遣い」じゃない

このように頑張りによって劇的な変化のないボーナスは会社にとって得しかなく、従業員は利用されているに過ぎないのに、どうして彼らはボーナスをありがたがっているのでしょうか?

 

それは、会社は最初から社員の給料を
月給+ボーナス=年収
と見積もっているのに対し

 

社員はボーナスを、まるで突然降って湧くお小遣いのように捉え
月給+ご褒美(ボーナス)=年収
と考えているからです。

 

社員はボーナスを「会社からの特別なお小遣い」として捉えてくれるので、ボーナスが存在するだけで働くモチベーションを上げられます。

月給で分けて支給されたほうが得なのに、月給より多いお金がボーナスという形で飛び込むだけで喜んでくれるのですから、会社にとっては、こんないい制度ないですよね。

 


ボーナスは会社からの「ご褒美」ではなく「人質」

このような仕組みに気づくと、がんばっても既定の年収の域を出ないボーナスは「ご褒美」ではなく、

「ボーナス月以外で辞めるとめちゃくちゃ損だから、ボーナス月までは我慢して働こうねー」

という人質のように見えてきませんか?
ちなみに、これをさらに意地悪くしたものが「退職金」なのですが、その話はまた今度。

 

とりあえず今日のまとめは
成果によって大して変わりもしないボーナスは、会社の策略だよ!!
という話でした。