手取り30万円の人は20万円の人より3倍貯金が貯まるって話
手取り20万と30万の差は1.5倍じゃない……?
実は手取り30万円の人は20万円の人より3倍貯金が貯まりやすいんです!
と言われたら、みなさんはどのように感じるでしょうか?
いやいや、20と30は1.5倍しか違わないんだから、3倍とか何言ってんの? 小学校からやり直したら? と思う方もいるかもしれません。
実際この考え方も「親のすねを究極までかじり、自分の手取り=貯金とできる方」にとっては正解ですので、私は何も言いません。
しかし、あなたが一人暮らしをして、生活に関する資金を自分で支出しているとなれば話は別です。
生きていくだけで絶対に必要なコストがある
では一人暮らしをしていると、手取り30万円と20万円で貯金に3倍の差がつく。というのはどういう意味なのでしょうか?
それにはまず、あなたが生きていくだけでかかる生活コストというのを考えなければいけません。1人暮らしをして、家賃や光熱費、食費などを払っていると、相当頑張っても月に8~10万円程度のお金がかかります。またこれに加えて税金や、娯楽費・雑費代などが入ってくると、やはり月に15万円程度は、最低限のコストとして考えたほうがよさそうです。
このお金は、手取りが20万だろうが30万だろうが関係なくかかってきますから、手取り額からは自動的に引かれるものと考えてください。そうすると
手取り20万の場合
20万-15万=5万円
手取り30万の場合
30万-15万=15万円
となり、手取り30万円の人は最低限の暮らしをしていた場合15万円を手元に残すことができ、手取り20万円の人は5万円しか残すことができません。このような理由から、手取り20万と30万では1.5倍の賃金格差しかないように見えて、実際には3倍の差がついてしまうのです。
手取りが少ない人ほど、額面以上に損をしている
このような格差がついてしまう理由としては、手取り30万円の人より20万円の人のほうが、収入に対する生活費の割合が高いことがあげられます。
30万円の人にとっての15万円は、得られるお金の50%ですが、20万円の人にとっての15万円は75%です。残るお金が50%対25%になった上に、もともと1.5倍の賃金格差があるので、ますます差が広がってしまうのです。
では、もしこれが月手取り20万円と40万円だったらどうでしょうか?
手取り額の差は2倍ですが、それぞれ生活費の15万円を引くと残りは5万円と25万円。
見かけ上は2倍の違いしかないのに、実際に手元に残るお金には5倍の差ができてしまいます。
一方手取り40万円と80万円で比べた場合、手取り金額には同じく2倍の差がありますが、残る金額は25万円と65万円。差は2.5倍程度。ほぼ実際の賃金格差と変わらない値になっています。
つまり、生活コストが変わらない場合、手取りが少なければ少ないほど、手取りが多い人との格差は、見かけの額面以上に大きく広がり、逆に手取りがある程度のラインを超えると、見かけの額面程度の格差に収まっていく、ということです。
手取り20万と30万は天と地の差!?
手取りで40~80万と言われると、役職持ちでまあまお給料をもらっているという感じがしますが、手取り20~30万と言われると、正直、THE普通のサラリーマン。で一緒くたにしがちですよね。
しかし、実際には手取り20万「か」30万かでは、可処分所得には3倍もの差がつきます。
いきなり年収1000万、2000万という目標は誰にでも立てられるものではありませんが、まずは手取りで30万なら会社員でも、また会社員+副業でもかなり手軽に目指すことができます。
まずは毎月の手取り30万円をゲットし、定期的な余剰資金を手に入れることから始めていくと、人生の目標が立てやすくなるかもしれません。